はじめまして、京都のフランス料理店「ビストロ ベルヴィル」と、タイ料理店「トルビアック」のオーナーシェフKと申します。
旅、食、服、インテリアデザイン、建築が好きです。
さて、自己紹介がてら、私の店の話を。
「ベルヴィル」と「トルビアック」の間には1つの厨房があり、その1つの厨房を共有して2店が繋がっています。
実は、「ベルヴィル」と「トルビアック」の両方を、私1人で自作自演的に展開しております。
つまり、フランス料理屋とタイ料理屋の両方を、調理からサービスまで全て1人で、同時進行で展開しています。
(とは言っても、それぞれの店はテーブル1つずつの小さな店で、なおかつ完全予約制なんですけどね)
謂わば、ジキルとハイドです。もしかしたら、元来、変身願望が強かったのかもしれません。
「フランス(料理)もタイ(料理)も大好きで、両方やりたい。」
「でも、あれこれごちゃ混ぜにしたり、根拠のない創作をしたりすることは、格好悪いし、文化へのリスペクトを欠くようなことはしたくない。」
「それぞれの(食)文化を大切にし、正しく伝え、それを体験してほしい。」
ということで、解決策として、1つの箱を2つの小さな空間に分け、フランス料理屋とタイ料理屋の両方を1人でまわす、という結論に至りました。
そんな特殊(風変わり?)な店づくりに際しては、店舗設計を自ら行い、施工を大工さんに依頼しました。
というのも、かつて少しだけ建築を齧っていた時代があったからでして…
大学時代は住居学を学び、卒業後は大手住宅メーカーMに入社も、営業マン止まりで設計に携わる機会が少なかったことと、旧態依然な業界体質に絶望を感じ、早々に挫折しましたが、いい経験にはなりました。
次に、興味があったアパレル業界へ。「Dレステリア」というセレクトショップで働いた時代もありました。
服そのものや、コーディネートの裏側にある歴史背景や定義や理由を大切にする、Dレステリアの考え方や視点は、後にその後の人生にて、大いに役立つこととなります。
旅は、学生時代からの趣味で、今ではライフワークとなっています。
その頃から、旅先で出会った食文化や店舗デザインを考察するのがずっと好きでした。
そんなわけで、建築、アパレルの世界観、旅、食と、自分の好きなことや趣味や過去の経歴や仕事が、最終的には全て、点と点が線で繋がり、自分で店をやることになりました。
これが、ジキルとハイドである私の「人となり」です。
裏通りからかく語りき
大江畳店 出店情報